「不動産投資の成功率や失敗率って何%?」
「不動産投資の成功率を高める方法はあるの?」
数ある投資の中でも、安定した収入を得られるという点から注目を集めている不動産投資。不動産投資は、融資を認められている投資のため、一般サラリーマンにも始めやすく投資初心者におすすめです。
しかし、気になるのはその成功率や失敗率ではないでしょうか。
この記事では、不動産投資における成功率や、株式投資やFXと比較したときの成功率の違いについてお伝えします。
不動産投資の成功率を高める方法についても紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
不動産投資の成功率や失敗率はどのくらい?
不動産投資の成功率は、正式な統計データがないため「不動産投資の成功率は〇%」と断言することはできません。
また何を持って成功とするのかは、人によって異なります。
具体的な成功率や失敗率について明言できませんが、ここではどのような目的であれば不動産投資の中でも成功しやすいのか?という視点でお伝えします。
まず、不動産投資の利益の出し方は2つあります。
一つは購入した不動産を売却し利益を得る方法(キャピタルゲイン)。もう一つは、購入した物件を賃貸にし、「賃料」として毎月収入を得る方法(インカムゲイン)です。
不動産投資の利益だけで生活をしようを試みると、失敗する可能性が高いですが、副収入程度を目的とするなら成功率は50~60%程と言われています。
その他、目的別の不動産投資の成功率の難易度を示したものがこちら。
- 不動産投資だけで生活できる
難易度高い(成功率低め) - 毎月一定の副収入がある
難易度ふつう(成功率50%くらい) - 節税目的
難易度低い(成功率高め)
不動産投資はデイトレーダーのようにそれだけで生活できる、一攫千金を狙うものではありません。そうではなく、確実に「損をしない」ことを積み重ねて中長期的な利益を狙うことに優れている投資なのです。
また不動産投資は、所得税や住民税などの節税対策にもつながります。
長く運用すればローン返済後も収入が入り続け、将来的には生命保険代わりになり、家族に資産として受け継ぐことも可能です。
不動段投資の成功は、投資目的や状況により異なりますが、正しい知識と戦略を持てば、投資初心者の方でも満足できる結果を得られる投資だといえるでしょう。
「令和3年分申告所得税標本調査」によると、2021年の不動産で所得を得た人の平均所得額は約542万円と報告されています。
不動産投資と株式投資などの仕組みの違いや成功率を比較!
不動産投資とその他の投資方法の成功率について比較してみました。
投資の種類 | 成功率 |
不動産投資 | ☆☆★★★ |
株式投資 | ☆☆☆★★ |
投資信託 | ☆☆★★★ |
FX | ☆☆☆☆★ |
仮想通貨 | ☆☆☆☆★ |
それぞれの投資方法の仕組みや成功率について解説していきます。
株式投資の仕組みと成功率
株式投資は、市場や企業の業績、不祥事などによって株価が大きく左右されるため、市場のトレンドを読む経験と知識が必要です。
リスクとしては、企業の不祥事や業績不振により株価が急落すると財産を大きく失ってしまう可能性も。
不動産投資は、毎月の賃料収入という形で比較的安定した収益が見込めます。そして不動産市場の価格変動は一般的に株式市場よりも緩やかなため、長期的な視点では不動産投資の方が成功率が高いと言えるでしょう。
投資信託の仕組みや成功率
証券会社だけではなく銀行でも購入できる投資信託は、投資した商品を専門家が運用します。プロの運用により財産が下落するリスクをおさえられ、複数の資産に分散投資することも可能です。
不動産投資と同じ程度の成功率で、長期運用の方が成功率が高いと言われています。株式投資やFXに比べると初心者向きで、比較的安定した収益が期待できます。
また投資する対象を不動産に的をしぼった投資信託を「REIT(リート)」と呼び、日本では「J-REIT」と略されています。
FX(外国為替取引)の仕組みや成功率
FXは、24時間いつでも取引ができますが、世界中の状況やニュースによって為替相場は大きく乱高下します。
リアルタイムで変動する相場に一喜一憂するのは、本業がある方にとっては大きなストレスで、苦労の多い投資と言えるでしょう。FXの成功率は個人の知識、経験、リスク管理能力に大きく左右されます。
一般的に、FXはハイリスク・ハイリターンに分類され、多くの初心者投資家が失敗すると言われています。
仮想通貨(暗号資産)の仕組みや成功率
仮想通貨は、極めて高いボラティリティ(価格変動)が特徴で、一気に市場が高騰したかと思えば、急落するなど乱高下は株や為替以上です。
不動産投資と比較すると、仮想通貨投資は短期間で大きな利益を得ることができる反面、急激な価格下落のリスクも高いです。ハイリスクハイリターンの典型であり、FX以上に素人が手を出すのは危険です。
仮想通貨市場自体が比較的新しいため、規制が行き届いていない面もあり、さまざまな投資の中でも「自己責任」が強調されます。投資経験が豊富な人やよほどの自信がない限り、うかつに手を出さない方が良いでしょう。
【総評】各投資の成功率について
それぞれの投資の仕組みや成功率について紹介してきました。
投資の種類 | 成功率 |
不動産投資 | ☆☆★★★ 成功率高め 低リスク 低リターン |
株式投資 | ☆☆☆★★ 成功率やや低め 中リスク 高リターン |
投資信託 | ☆☆★★★ 成功率高め 低リスク 低リターン |
FX | ☆☆☆☆★ 成功率低め 高リスク 高リターン |
仮想通貨 | ☆☆☆☆★ 成功率低め 高リスク 高リターン |
それぞれの投資方法にはリスクとリターンが存在し、ハイリスクハイリターンの投資は、当然成功率が低くなります。投資初心者がハイリスクハイリターンの投資に手を出すのは危険です。
不動産投資は、株式投資やFXと比べて比較的安定しているため、成功の可能性が高いと言えます。
投資を始めたばかりの方や、リスクを抑えたい方にとっては、不動産投資がおすすめです。
不動産投資は法制度が整備されており、長期的に安定した収入が期待できるため、安心して取り組みやすいですよ。
不動産投資の成功率を高めるための7つのポイント
7つのポイント
- 余裕のある資金計画
- 物件の慎重な選択
- 信頼できる不動産管理会社選び
- 管理会社の分散
- 投資の分散
- 専門家の活用
- リスクの理解
不動産投資の成功率を高くするポイントをしっかりおさえれば、不動産投資の成功率を上げることが可能です。
ここでは成功率を高めるためのポイントについて詳しく解説していきます。
①余裕のある資金計画
不動産投資を成功させるためには資金調達計画をしっかり立てることが重要です。大多数の方は融資を受けることになると思いますが、それとは別に自己資金を十分に持つことが大切です。
不動産では予期せぬ修繕や出費が発生することがあります。目安として、1000万円程度の投資用預金があれば、多くの突発的な支出に対応できるでしょう。
②物件の慎重な選択
不動産投資を成功させるためには、投資する不動産をしっかりと見極めることが重要です。
以下のポイントを考慮し、適切な物件を慎重に判断しましょう。
- 立地条件
交通の利便性
周辺の生活環境 - 物件の質
築年数や建物の状態
間取りや設備 - 収益性
想定賃料と実際の市場相場
維持管理コストの見積もり - 将来性
今後の人口の予測
長期的な資産価値の有無 - 法的制限
抵当権や固定資産税の未払いの有無 - 競合物件の状況
建設予定のある競合物件の有無
周辺の類似物件の賃料相場
これらのポイントをおさえた物件は、空室率が低く安定した収益が得られるでしょう。
しかし、このような物件は当然ながら購入費用が高いので、自己資金や融資の可能性と合わせて十分に検討する必要があります。
③信頼できる不動産管理会社選び
不動産投資の成功には、優秀な不動産管理会社の選択が不可欠です。管理会社を選ぶポイントは以下の5つです。
- 実績と評判があるか
- サービス内容が充実しているか
- 費用対効果は適切か
- コミュニケーション能力があるか
- 専門知識があるか
管理会社選びでは、単に費用の安さだけでなく、提供されるサービスの質や専門知識の有無など、総合的に評価できる会社を選ぶように心がけましょう。
優秀な管理会社は、オーナーの負担を軽減し、物件の価値を維持・向上させる頼れるパートナーになります。不動産管理会社と良好な関係を築き、投資の成功率を高めていきましょう。
④管理会社の分散
複数の不動産物件を所有するなら、管理会社を分けることでリスク分散ができます。
不動産管理会社により、管理方法や請求費用が異なります。それぞれの管理会社の存在をほのめかすことで、管理会社間の競争意識が生まれ、サービスの向上につながる可能性もあります。
各管理会社との良好な関係を維持しつつ、定期的にサービスの質と費用対効果を見直すことが大切です。
⑤投資の分散
不動産投資の成功の戦略として、投資の分散も視野に入れましょう。
同じ場所に複数のマンションを建設するのではなく、地域を分けてマンションを建てたり、マンションではなく貸事務所や貸店舗にしたりなど不動産の種類や場所を分けることで不動産投資の成功率を高められます。
管理会社を一ヶ所に集積するメリットもありますが、災害大国の日本では分散投資のメリットは否定できません。
不動産投資の成功率を高めるため、不動産仲介業者や不動産管理会社と相談しながら、どのように資金を使うのか慎重に決定しましょう。
⑥専門家の活用
- 弁護士
入居者とのトラブル対応、
契約書の作成・確認 - 税理士
確定申告、
適切な税務処理による節税対策 - 不動産管理会社
日常的な物件管理、
入居者の対応 - ファイナンシャルプランナー
資金計画の立案、
投資ポートフォリオの最適化 - 不動産鑑定士
物件価値の適正評価、
市場動向の分析
不動産投資にはさまざまな場面で専門家の力が必要となります。
自分たちだけで解決しようとすると大きなトラブルになる可能性があり、損害賠償請求などを受ける可能性があります。これでは不動産投資の成功率が下がってしまいます。
多少のお金がかかっても専門家の力を借り、顧問契約や少なくとも何度か相談に行き顔なじみになっておくのがよいでしょう。
⑦リスクの理解
- 空室
- 家賃滞納
- 自然災害
- 建物老朽化
- 火災
- 不動産価格下落
- 金利上昇
- 管理会社倒産
- 事故物件
- クレーマー入居者
不動産投資を成功させるためには、リスクの理解も欠かせません。
これらのリスクを完全に排除することは不可能ですが、適切な対策をとることでリスクを軽減できます。
不動産投資のリスクや対策方法については、こちらの記事をご覧ください。
不動産投資の成功率を高める方法について解説しました。
これらの対策をすることで、不動産投資の成功率を上げていくことが可能です。
リスクを0にすることはできませんが、必要な対策をしっかりと取っていけば、不動産投資による満足できる利益を受けられるでしょう。
不動産投資を成功させられる人の特徴は?
不動産投資は比較的リスクをおさえて始められますが、向き不向きはあります。
ここでは、不動産投資に向いている、不動産投資がおすすめな人の特徴を4つ紹介します。
①不動産管理会社に任せきりにしない人
不動産投資物件や土地は、不動産管理会社や不動産仲介業者のサポートを受ける方が多いでしょう。しかし、不動産管理会社に業務を任せられるとは言っても、すべてを任せてしまうとその分コストがかかります。
可能なかぎり自分で行える業務は自ら行い、コストを節約することが大切です。余計な支出を減らせられれば、結果的に所得が多くなり、不動産投資の成功へと近づきます。
②自分で投資計画を立てられる人
不動産投資は、自分で考えて投資計画を立て中長期的な運用を考えられる人が成功します。
不動産賃料が入ってそのまま何もしない人と、適切なタイミングで修繕や外壁塗装などをして費用を投下する人、どちらが最終的に儲かるでしょうか?後者の方が最終的に不動産は長持ちし、投資に成功するはずです。
不動産投資の成功率を高められる人は、適切なタイミングでしっかり運用計画を立てられる人です。
③情報収集力や不動産動向を理解できる人
不動産投資に成功する人は、最新の不動産動向を積極的にとりに行く人です。情報に受け身であってはいけません。
今、需要が高い物件はどのような物件なのか?内装や広さ、設備はどのようなものがトレンドなのか?という点にアンテナを張る必要があります。
不動産の情報は流行だけではありません。最新の不動産関連の税制情報など公的な情報にも敏感である必要があります。
④適度な危機意識を持てる人
不動産投資は、FXや仮想通貨のように毎日相場を注視する必要はありませんが、決して放置や楽観視を意味するものではありません。
投資に対する適度な緊張感や、市場の変化に柔軟に対応できる人が不動産投資に向いています。
不動産投資は、あくまで他の投資と比べ成功率が高いという相対的な評価であり、継続的な市場分析と適切なリスク管理が不可欠です。
ここまで、不動産投資に向いている人の特徴を紹介してきましたが、これらの特徴をすべて備えていなくても、成功する可能性は十分にあります。
重要なのは、自分の強みと弱みを正確に把握し、それに基づいて戦略を立てること。
不動産投資は長期的な取り組みであり、時間とともに経験と知識を積み重ねられます。
最初から完璧である必要はありません。専門家の力を借りながら、一歩ずつ投資スキルを向上させていくことが、不動産投資の成功への近道へとなるでしょう。
不動産投資の成功率についてまとめ
- 不動産投資のリスクは低く成功率も他の投資と比べて高い
- 不動産投資は副業収入としては成功率が高い
- 不動産投資が向いている人はリスクを理解できる人
- 信頼できる不動産管理会社を見つけることも重要
不動産投資は、さまざまな投資の中でも成功率が高く、初心者でも安心して始められる投資です。将来的に生命保険の代わりになり、入居者がいる間は永続的に収益が発生し続けます。
長期的な視点で投資計画を立てられる人、リスクをしっかりと考慮した上で行動できる人が不動産投資に向いています。
あくまで投資なので、絶対に儲かるわけではありませんが、この記事で紹介した内容を考慮すれば不動産投資の成功率を高められるはずです。
ぜひ参考にしてください。