結婚や転勤など、ライフステージの変化に合わせてマンションを住み替えたい、と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
いざマンションを売ろうとした時に「売りたいタイミングで売れなかった」「思ったより高く売れなかった」と後悔はしたくないものです。
- 高く売れるマンションの特徴を知りたい!
- 売るつもりでマンションを買うときに知っておきたいポイントとは?
- マンションをできるだけ高く売るためのコツとは?
これからマンション購入や売却を検討している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
マンションを売るつもりで買う4つのメリット
マンションを買う際は、はじめから住み替えを前提として選ぶことが非常に重要です。
売却を前提としてマンションを買うメリットは、以下の4つが挙げられます。
- 売りたいタイミングで売れる
- ライフステージや収入の変化があったときに対応できる
- 売らない場合も資産になる
- 住み心地の良いマンションが見つかる
それぞれ解説していきます。
メリット①売りたいタイミングで売れる
マンションは売ることを前提に買うことで、市場の需要や自身のライフステージに合わせて、売る時期を調整できます。
マンションの売却を視野に入れておかないと、買い手がつかない・金額の条件を下げざるを得ないといった失敗につながりかねません。
前もって計画を立て、市場の状況や需要を加味して、適切なタイミングで売れるように準備しておきましょう。
メリット②ライフステージや収入の変化があったときに対応できる
生活の変化により、使いやすい部屋数や、周辺環境に求める施設が変わってきます。
住み替えを前提に考えることで「家族が増えて家が手狭になる」「子どもが巣立ち空き部屋を持て余すようになる」など、ライフステージの変化に合わせた住まいを選ぶことが可能です。
また、買ったマンションを売るつもりがなくても、想定外の転勤や隣人とのトラブル、急な収入の減少などが原因で、引っ越しを余儀なくされる可能性があります。
特に、収入の変化は、病気や事故により働けず収入が減る、もしくは無くなる心配があるだけではありません。
最近では「転職」を視野に入れた働き方も増えているため、収入が増減するリスクを事前に把握しておくことも重要です。
あらかじめ売るつもりでマンションを買っておけば、このような不測の事態が発生した場合でも、住み替えをスムーズに行うことができます。
メリット③売らない場合も資産になる
需要が高いマンションを買うことは、価値のある資産の所有にもつながります。
マンションの価値は、建物の老朽化に伴い、年々減少していきます。
しかし、買い手がつきやすいエリアや今後の発展が望める環境にあるマンションは、将来資産価値の上昇が見込めます。
年々マンションの価格が上昇していることがわかりますね。
買い手の需要にあったマンションを選ぶことで、焦ってマンションを売らずに、資産として持ち続けることもできます。
メリット④住み心地の良いマンションが見つかる
マイホームとして購入するのであれば、住み心地にもこだわりたいところです。
売るつもりで買うマンションには「周辺へのアクセスがしやすい」「充実した設備を備えている」のような需要が高い物件を求めるため、必然的に多くの人が住みやすいと感じるマンションが選ばれます。
生活しやすいマンションで暮らせるだけではなく、住み替えを繰り返すことで、理想のマイホームのかたちを追求できます。
マンションを売るつもりで買う場合の8つのポイント
売却を視野に入れてマンションを買う場合は、資産価値が高く、かつ下がりにくいマンションを選ぶ必要があります。
押さえておきたいポイントは、以下の8つが挙げられます。
- 築5年以内の築浅である
- 耐用年数が長く残っている
- 立地条件が良く周辺環境が整っている
- 品質が良いマンションである
- ブランド力の高いマンションである
- 将来性があるエリアに建てられている
- マンションの管理が適切に行われている
- エリアのニーズに合った間取りである
それぞれのポイントを解説していきます。
ポイント①築5年以内の築浅である
マンションを買う時は、築年数が5年以内の築が浅い物件がおすすめです。
東日本不動産流通機構の「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2023年)」によると、築年数6年から10年が一番成約率が高いです。
築年数が浅いほど劣化も少ないため、新品に近い状態で売ることができるのもメリットです。
一方で、築年数が15年を超えてしまうと成約率や価格が大幅に下落してしまいます。
首都圏を対象とした中古マンションの成約率と成約価格は、以下のとおりです。
築年数 | 成約率(%) | 成約価格(万円) |
築0から5年 | 30.2 | 7,077 |
築6から10年 | 32.1 | 6,655 |
築11から15年 | 31.1 | 5,932 |
築16から20年 | 24.8 | 5,509 |
築21~25年 | 20.5 | 4,887 |
築26~30年 | 15.0 | 3,344 |
築31~35年 | 11.0 | 2,303 |
築36~40年 | 11.8 | 2,672 |
築41年~ | 12.0 | 2,260 |
築浅の物件を買って、できるだけ長く、需要が高い状態をキープするのが理想的です。
ポイント②耐用年数が長く残っている
耐用年数が長く残っているマンションほど、資産価値も高く、売りやすくなります。
耐用年数とは
国税庁が定めた資産として価値がある期間を示すもので、建物の構造によって年数が設定されている。
建物の構造ごとに異なる耐用年数は、以下のとおりです。
耐用年数(住宅用)
構造 | 耐用年数 |
木造 | 22年 |
軽量鉄骨造 (鋼材の厚みが3㎜以下のもの) | 19年 |
軽量鉄骨造 (鋼材の厚みが3㎜を超え、4㎜以下のもの) | 27年 |
重量鉄骨造 | 34年 |
鉄筋コンクリート造 | 47年 |
鉄筋鉄骨コンクリート造 | 47年 |
建物の寿命とは異なるため、耐用年数を超えても、住めなくなるわけではありません。
しかし、耐用年数に余裕があるほど長期的な耐久性が見込め、安全性の観点からも需要が高いマンションといえます。
ポイント③立地条件が良く周辺環境が整っている
価格が下がりにくいマンションを見つける上で、立地条件の良さは非常に重要なポイントです。
4つのチェックポイント
①時間 | 交通の利便性のことで、駅までの距離が近いほど、通勤・通学がしやすくなるため、買い手に好まれる傾向があります。 |
②都市機能 | スーパーやコンビニといった商業施設や、病院や学校が近くにあり、生活がしやすい環境であるほど、マンションの需要も高まります。 |
③環境 | 緑が豊かな公園が整備されているか、将来都市開発の計画がないかといった、周辺環境を重視する人に好まれるポイントです。 |
④安全 | 地震による地盤沈下や、雨による土砂崩れなど、災害のリスクが低い地域であるかがポイントです。 |
安全に関しては、地図やハザードマップなどで、リスクの度合いを事前に調べておきましょう!
ポイント④品質が良いマンションである
品質が良いマンションは買い手にも喜ばれるため、高い値段で売れる可能性があります。
マンションの品質や性能を保証する制度に「住宅性能表示制度」があります。
住宅性能表示制度とは
住宅の品質確保の促進などに関する法律に基づき、第三者の専門家が客観的に住宅の性能を評価する制度。
評価結果は「住宅性能評価書」として交付され、評価対象により以下の2種類に分けられます。
- 設計住宅性能評価書:
建物の設計に対する評価書 - 建設住宅性能評価書:
工事の最中・完了後の検査を経た評価書
国土交通省「新築住宅の住宅性能表示制度ガイド」より
残念ながら、住宅性能表示制度は必ず実施する必要がないため、取得していない場合も見受けられます。
不動産会社に実施の有無を確認し、評価結果の住宅性能評価書がない場合は、設備や品質に関する説明を受けたり、ご自身で直接物件を確認したりしたうえで、買うかどうか検討しましょう。
ポイント⑤ブランド力の高いマンションである
ブランドマンションとは
大手の不動産会社が、土地の仕入れから建築・管理までを一貫して行い、ハイブランドとして売り出しているマンションのこと。
各不動産会社は、自社のブランド価値を落とさないよう注力しているため、大手であるほど資産価値が下がりにくく、より高く売れる可能性があります。
マンションを売る際は、ブランドを展開している不動産会社に依頼することで、積極的に高い値段で売却を進めてもらえます。
それだけではなく、不動産会社が、契約してくれそうな見込み客へ迅速にアプローチしてくれることで、スムーズな売買も可能です。
ポイント⑥将来性があるエリアに建てられている
建物があるエリアの将来性も、マンションの価値に大きく影響します。
いずれマンションを売りたいと思った時、周辺のエリアがどう発展していくのか、事前に調査しておくことが大切です。
マンションの周辺で再開発が進んでいる、大型の商業施設が建設予定であるなど、今後の発展が見込まれるようなら、マンションの価値も上がる傾向があります。
一方で、すぐ近くに高層のビルやマンションが建ってしまうと、日当たりが悪くなってしまい、将来価値が下がってしまう原因にもなります。
マンションを買う前に、建物周辺に大きな空き家や建設予定の土地がないか、事前に調べておくと良いでしょう。
ポイント⑦マンションの管理が適切に行われている
マンションの品質を保つためにも、適切な管理がされているか確認することも大切です。
修繕積立金の管理や使い道が明確に定められていたり、共用スペースや外壁が定期的に清掃されていたりする場合は、長期的に価値を維持できる態勢が整っているといえます。
マンションの購入を検討する際は、建物の管理状況までチェックしましょう。
ポイント⑧エリアのニーズに合った間取りである
マンションが建っているエリアのニーズを理解できれば、買い手がつきやすいマンションを選ぶことができます。
ファミリー層が多い地域では、3LDKのように家族で暮らしやすい広めの間取りが人気です。
一方で、1Kのような、単身者に好まれる狭い間取りの物件を選んでしまうと、買い手がつかず、売ることが難しくなる可能性があります。
売るつもりでマンションを買う場合は、エリアごとに求められる間取りを意識しましょう。
マンションを売るつもりで買うなら避けるべき4つの特徴
ここまで、マンションを売るつもりで買う場合のポイントを挙げてきました。
しかし、売るつもりで買うなら避けたほうがいい物件もあります。こちらでは、マンションを売るつもりで買うなら避けた方が良い物件の特徴を4つ紹介します。
特徴①旧耐震基準で建てられたマンションである
現在、売り出されているマンションは、耐震基準が「旧耐震基準」「新耐震基準」の2つに分かれます。
旧耐震基準 | 1981年5月31日までの耐震基準震度5程度の地震で建物が倒壊・崩壊しないことが基準 |
新耐震基準 | 1981年6月1日以降の耐震基準震度6強~7程度の地震でも建物が倒壊・崩壊しないことが基準 |
新耐震か旧耐震かの境目になるのは「建築確認申請が受理された日」が6月1日以降であることが条件。
耐震基準を確認する際は「確認通知書(副)」の建築確認日をチェックするようにしましょう。
旧耐震基準の建物は、後々耐震工事が求められる可能性があります。
売るつもりでマンションを買った後に、耐震診断や補強工事などの追加費用が発生する場合も考慮しましょう。
特徴②定期借地権が設定されている
定期借地権とは、あらかじめ定められた期間だけ土地が借りられる権利です。
契約期間の更新ができないため、期間が満了した際は、更地にしたうえで地主に土地を返還する必要があります。
マンションを解体するため、解体費用が発生し引っ越しも余儀なくされます。
定期借地権が設定されているマンションは、費用や手間がかかり負担も大きいため、特に購入は避けましょう。
特徴③マンションがメゾネットタイプである
メゾネットタイプのマンションとは、内階段で住戸内が2階層以上に分かれているものを指します。
マンションでありながら、戸建てで暮らしているかのような生活が送れることが魅力ですが、独特な構造上利便性に欠けるため、買い手がつきにくいデメリットがあります。
売ることを前提にマンションを買う際は、メゾネットタイプは控えたほうがいいでしょう。
特徴④人気のないエリアに建っている
人気のないエリア
- マンション周辺の治安が悪い
- 駅やバス停まで距離がある
このようなエリアは、買い手から人気がない可能性が高いです。
国土交通省の「令和5年度住宅市場動向調査報告書」によると、マンションの買い手は、住宅のデザインや広さ・設備の良さ以上に、立地環境や交通の利便性の良さを求めています。
どんなに魅力的な物件であっても、人気のないエリアに建つマンションは買い手がつきにくいため、おすすめできません。
マンションをできるだけ高く売る8つのコツ
売ることを前提としたマンションは、そのままでも高値で売却できる可能性がありますが、より高く売るためには、コツを知っておくことが必要です。
- 購入後5年は税金が高いため売らない
- 築10年以内に売れるよう計画を立てる
- 高値で売れそうな時期を見極める
- 売る場合の相場を事前に調べる
- 査定はマンションの売却に強い複数の会社に依頼する
- 同一あるいは近隣で似た条件のマンションが売却されている時は避ける
- 内覧に備えて部屋をクリーニングする
- 適正な売り出し価格を設定する
それぞれのコツを解説していきます。
高く売るコツ①購入後5年は税金が高いため売らない
売る時にかかる税の中で、負担が大きいものが「譲渡所得税」になります。
譲渡所得税とは
マンションを売って得た利益(譲渡所得)に対して、課税される税のこと。
マンションの所有期間と各税率
所有期間 | 所得税 | 住民税 | 復興特別所得税 | 合計 | |
短期譲渡所得 | 5年以下 | 30% | 9% | 0.63% | 39.63% |
長期譲渡所得 | 5年超え | 15% | 5% | 0.315% | 20.315% |
5年以下の所有期間だと税率がほぼ2倍に!
所有期間によって税率が大きく変わるため、マンションを急いで売りたい場合を除き、購入後5年以内は売らないことをおすすめします。
高く売るコツ②築10年以内に売れるよう計画を立てる
マンションは売るなら築10年以内が理想的です。
首都圏を対象とした中古マンションの成約率は、以下のとおりです。
築年数 | 成約率 |
築0から5年 | 30.2 |
築6から10年 | 32.1 |
築11から15年 | 31.1 |
築16から20年 | 24.8 |
築21~25年 | 20.5 |
築26~30年 | 15.0 |
築31~35年 | 11.0 |
築36~40年 | 11.8 |
築41年~ | 12.0 |
築年数が6年から10年のマンションが、最も成約率が高いことがわかりますね
一方で、築11年以降は徐々に成約率も下がってしまうため、築年数6年から10年の時にマンションが売れるよう、事前に計画を立てることをおすすめします。
高く売るコツ③高値で売れそうな時期を見極める
一年の中でも、マンションが売れやすい時期は決まっています。
東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch サマリーレポート」によると、成約件数が多いのは2月・3月です。
需要のある月に売ることで、売り手に有利な状況ができ、より高い価格でも売れる可能性が高まります。
高く売るコツ④売る場合の相場を事前に調べる
不動産会社へ査定を依頼する前に、売る場合の相場を事前に知っておくことが重要です。
売る場合の相場はマンションの立地条件や築年数によって異なり、不動産会社によっては、相場に対して高すぎる、または低すぎる価格を設定する場合があります。
不動産会社が、相場に見合った査定額を設定できるか判断するためにも、不動産ポータルサイトや「REINS Market Information」などを活用して、査定前に事前調査をしましょう。
高く売るコツ⑤査定はマンションの売却に強い複数の会社に依頼する
査定結果は、不動産会社の査定方法によって異なります。
査定の依頼を1社に絞ってしまうと、査定額を比較できず、査定結果が適切かどうか判断が難しくなります。
不動産会社によって得意な分野が異なるため、知名度が高いという理由のみで、依頼先を選ぶのはおすすめできません。
査定の結果から、売りたい物件と不動産会社の相性を吟味して、最終的な依頼先を決めましょう。
高く売るコツ⑥同一あるいは近隣で似た条件のマンションが売却されている時は避ける
同じマンションの別の部屋が売りに出されている時は、いったん売るのを止めて、時期をずらしましょう。
条件が同じであれば、より安い部屋が人気になるため、価格を下げる動きが発生する恐れがあります。
値下げによって相場以下の低価格で売らないためにも、マンションを売る際は、同一あるいは近隣で似た条件のマンションが売りに出されていないか、事前にチェックしましょう。
高く売るコツ⑦内覧に備えて部屋をクリーニングする
内覧は、マンションの購入を検討している人が、実際に部屋を訪れて状態を確認できる機会です。
部屋に余分なものが置かれていたり、壁が汚れていたりする状況は、内覧に来た人に対して、マイナスのイメージを与えてしまう恐れがあります。
より印象を良くするためには、水回りも含めたクリーニングが効果的です。
掃除する時間がない・自分で掃除をしたくないという方は、ハウスクリーニングの業者へ清掃を依頼するのもおすすめです。
購入希望者に良い印象を抱いてもらえるように、内覧前の掃除は入念に行いましょう。
高く売るコツ⑧適正な売り出し価格を設定する
売り出し価格は、値引を想定して高めに設定しておくことが重要です。
マンションを売る時は、買い手から値下げの要求を受けることも少なくありません。
希望の価格より売却額が下回らないように、値下げを前提とした価格設定をしましょう。
ただし、マンションの売却額が高すぎると買い手がつきにくくなるため、適度な高さに設定することが大切です。
マンションを売る際に気をつけたい3つの注意点
売るつもりで買ったマンションを実際に売る際に、失敗して損することは避けたいものです。
マンションを売る時に気をつけたい3つの注意点について解説します。
注意点①住宅ローンが残っている
いざマンションを売る時は、住宅ローンを完済してから売りに出しましょう。
抵当権付きのマンションは、マンション自体が担保になっている状態のため、買い手がつきにくいです。
抵当権とは
住宅ローンが払えなくなった際、金融機関が代わりにマンションを売って、住宅ローンを回収する権利のこと。
住宅ローンが残っていても、手元の資金で繰り上げて返済できる場合や残債額をマンションの売却額が上回る場合は、抵当権を抹消できるためマンションが売れます。
住宅ローンが残っている場合は、借り入れした金融機関に相談してから売りましょう。
注意点②不動産会社に囲い込みをされる場合がある
不動産会社へマンションの売却を依頼する際、囲い込みをされていないか、注意が必要です。
囲い込みとは
売り手と買い手の双方から仲介手数料を受け取るため、他の不動産会社へ物件を紹介しなかったり、問い合わせがあっても故意に断ったりする行為。
囲い込みをされると「買い手が限定されてなかなか売れない」「好条件の問い合わせがあっても断られてしまう」といった、売り手にとってデメリットになり兼ねない状態に陥ります。
囲い込みをされていないか心配な場合は、買い手の立場で不動産会社へ問い合わせる方法が効果的です。
マンションを売り出し中、本来あるはずの買い手に関する報告がない状態で「買い手が見つかった」のような回答を受けた時は、囲い込みをされている可能性が高いです。
注意点③計画どおりに売れない可能性がある
マンションの売却に向けて、計画を立てることは大切です。
しかし、マンションを売るための手続きを進める中で、必ずしも計画通りに売れる保証はありません。
- 希望額より、売却額が低くなってしまう
- 住み替え先のマンションが見つからない
- 設備の故障のような予想外のトラブルにより追加の費用が発生する
このように、事前に計画を立てても予定通りに進まない可能性があることを踏まえたうえで、マンションの購入を検討しましょう。
マンションの住み替えにかかる諸費用
マンションの住み替えに関わる諸費用には、どのような種類があるのでしょうか。
マンションの購入にかかる費用、マンションの売却にかかる費用、引っ越しから入居した後にかかる費用の3つに分けて紹介します。
- 仲介手数料
- 印紙税
- 所有権登録免許税
- 司法書士報酬など
- 住宅ローン保証料
- 融資手数料
- 保険料(団信保険や火災保険など)
- 売買に伴う精算金(管理費・修繕積立金など)
- 各種一時金(新築の場合かかる可能性がある)
- 仲介手数料
- 印紙税
- 所得税
- 住宅ローンの繰上げ返済
- 手数料
- ハウスクリーニング代
- 測量代
- 引っ越し代
- 家具・家電などの購入費
- 管理費
- 修繕積立金
- 駐車場代
- 固定資産税
それぞれの費用を確認したうえで、マンションの購入や売却、引っ越しを行いましょう。
マンションを売るつもりで買う場合のよくある質問
最後に売却を前提としたマンション購入に関する質問について見ていきましょう。
- 購入時より高く売ることは可能か?
-
可能です。
築年数が浅かったり立地がよかったりする好条件のマンションは、資産の価値が下がりにくく、買った時より高い値段で売れる可能性があります。
- 住み替えの時、マンションが売れなかった場合はどうするか?
-
内覧の対応の見直しや売却額の見直しが必要になります。
内覧時の印象をより良くすることで、買い手に魅力的な物件だと思ってもらうことも大切です。
また、売却額を高めに設定している場合は、価格の見直しも検討しましょう。
価格を見直しても買い手がつかない場合は、市場価格より低くなる可能性はありますが、不動産会社に買い取りを依頼することも視野に入れましょう。
- マンションを売った場合入金はいつあるのか?
-
入金は2回に分かれます。
1回目は売買契約を結んだ日に手付金が、2回目は引き渡しの当日に残りの金額が入金されます。
まとめ:マンションを売るつもり買うことについて
- マンションを売るつもりで買うメリットは、ライフステージや収入の変化にあわせてマンションを売れること
- マンションを売るつもりで買う場合のポイントは、築浅で耐用年数が長く残っている、立地条件が良いマンションを選ぶこと
- マンションをできるだけ高く売るコツは、事前に相場を調べたうえで、売れそうなタイミングを見極めること
売るつもりでマンションを買うためには、覚えておきたいポイントやコツが多く、マイホームとしてのマンション購入以上に知識が求められます。
しかし、最初からマンションを売るつもりで買えば、自身の理想を叶えながら、ライフステージや収入の変化に合わせた住み替えも可能です。
マンションの購入を検討する際は、可能な限りご自身の目で建物や周辺の環境をチェックして、将来売れそうな物件かどうかを見極めましょう。