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親が亡くなり実家を処分したい!実家を売却する際に役立つ情報満載の完全マニュアル!

親の死後 実家の売却方法

生まれ育った実家から離れ、社会人になり結婚をして家を購入する人も多いはずです。実家についてはどうするか決まっていない人もいらっしゃるでしょう。

「将来的にどうしようかな」と考えていたところ、急に親が亡くなり子供のころから住んでいた家が空き家になってしまったというケースも。

親の死後、家の処分する方法の1つとして売却が考えられます。この記事では、家の売却について知っておくべきポイントや売却手順について詳しく解説していきます。

売却以外の処分方法についてもお伝えしていきますので、参考にしてくださいね。

目次

実家を売却する前に知っておくべきこと

実家を売却する前に知っておくべきこと
売却前に知っておきたい4つの内容
  1. 遺産相続の手続きについて
  2. 相続税の計算方法や納税について
  3. 相続税以外にかかる税金について
  4. 実家の名義変更について

相続の始まりは、実家を所有していたご両親が亡くなった時点で開始されます。

たとえ病院で寝たきり状態であっても、生きていれば実家の権利は親のものなので、亡くなるまでは手を付けることはできません。認知症で意思表示できない場合も、同様に売却の話を進めることはできませんので注意しましょう。

実家を売却するには相続の手続きが必要です。以下の内容をしっかりおさえておきましょう!

売却前に知っておくべきこと①遺産相続の手続きについて

遺産相続の手続き

まず、家の売却前に行われる相続の基本的な流れについて知っておきましょう。

STEP
相続の開始

被相続人(親)が亡くなると、相続の開始となります。

STEP
相続人が誰であるか確認

相続人が誰であるかを確認します。基本的にはもう1人の親と子どもです。しかし両親が亡くなった場合は、子どもが遺産を等分します。

STEP
遺言書の確認

被相続人が残した遺言書の有無を確認します。これについては後に詳しく解説します。

STEP
相続税を算出する

遺産の資産評価を行い、相続税の税額を算出します。実家がある場合、相続税は当然に発生します。

STEP
遺産分割協議で分割方針の決定

相続人同士で遺産分割協議を行い、遺産をどのように分けるかを決定します。全員が合意したら、遺産分割協議書を作成します。

STEP
相続税の申告・納付を行う

最後に相続財産の名義変更や相続税の申告・納付を行います。申告期限は相続開始から10ヶ月以内です。相続税が払えずに、土地や建物を売る場合も珍しくありません。

STEP
家の名義変更

家を本人名義でなければ売却ができません。家の所有者を親から相続人へ正式に名義変更する必要があります。名義変更に必要な書類を提出し、手続きが完了となります。

これらの手続きが全て完了したら、家の売却に進みます。

上記の流れをスムーズに行うには、とても専門的な知識が必要であり、弁護士や司法書士、あるいは税理士と相談しながら進めるのがベターです。

上記の流れの中でポイントになる項目をさらに詳しくお伝えします。

ポイント①遺言書があるか確認

遺言書の確認
法定相続割合
相続人法定相続分
配偶者と子供の場合配偶者1/2、子供1/2
配偶者と直系尊属配偶者2/3、直系尊属1/3
配偶者と兄弟姉妹の場合配偶者3/4、兄弟姉妹1/4
※直系尊属とは親を指します

親が亡くなったときに「遺言書」があるのとないのでは大きな違いになります。

遺言書があれば基本的に遺言書通りに遺産が分割され、遺言書がないと、上記の表の「法定相続割合」に応じて遺産が分割されます。

  • 父が亡くなった場合:母と子どもがいれば半分ずつ相続
  • 両親ともに亡くなった場合:子どもだけで相続
  • 配偶者(親)が既に他界、相続人が子供3人の場合:子供の3分の1ずつの持ち分割合で共有される
  • 配偶者(親)が既に他界、一人っ子の場合:すべての親の財産を相続

ポイント②相続人の確認

相続の話し合い

親が亡くなった場合、実際に親の財産を誰が相続するのか(できるのか)を確認することが重要です。

後から「自分も相続人だ」という人が現れて骨肉の争いになってはいけません。親が急に亡くなった場合は、悲しみの中葬儀などを行い、相続関係についても確定させなければなりません。

可能ならば親が元気なうちに話し合い「公正証書遺言」という形で、公証役場で遺言を作成することをおすすめします。

ポイント③生前贈与という方法で問題を解決することもできる

親が亡くなる前に「生前贈与」という形で、実家の所有権を子どもに変更するとも可能です。

ただし、親がまだ実家に住んでいる段階で処分はできません。

実際には普通の家庭が行うというより、大家さんなどが不動産を子どもに生きているうちに譲り、管理を任せるようなケースで用いられます。

この場合、贈与で得た利益(110万円以上)には「贈与税」がかかり、譲り受けた側は納税の義務が発生します。

売却前に知っておくべきこと②相続税の計算と納税

相続税の計算と納税
相続税の基本知識

相続税とは、親などの死亡時に財産を相続する際に課される税金のこと。

相続税は一定の財産額を超えた場合に課される税金で、資産の再分配や経済格差の縮小を目的としています。

近年、相続税の課税範囲が広がってきているのが特徴です。

実家を相続することになった場合、実家の土地建物に見合った相続税を支払います。それ以外の財産も相続した場合、その分の相続税も上乗せされます。

現状、相続税をねん出するために実家を処分し、売却するといったケースが多くなっています。

実家の評価額と相続税の計算方法

相続税とは、亡くなった方から遺産を相続や遺贈で受け取った人が、その遺産の評価額に応じて支払う税金です。

ただし、遺産の正味額が基礎控除額を下回る場合は、相続税は発生しません。この基礎控除額は、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算されます。

上記のような場合、基礎控除額は5400万円です。

被相続人の預貯金や不動産などの相続財産の課税価格が、5400円以下の場合は相続税が発生しません。

相続税の申告と納付方法

国税庁HP

相続税を支払う場合「相続税の確定申告」を行います。ふるさと納税や医療費控除の確定申告よりもかなり手間がかかるため、通常は税理士にお願いするケースが多いでしょう。

相続税の確定申告後の税務調査は、通常の法人や個人事業主の確定申告よりも入りやすいという話もあります。

相続税を支払う必要がある場合は、税理士に相談した方がよいでしょう。

売却前に知っておくべきこと③相続税以外にかかる税金について

相続税以外にかかる税金
相続税以外にかかる税金
  1. 不動産取得税
  2. 登録免許税
  3. 固定資産税

実家の不動産を相続した場合、発生する税金は相続税だけではありません。

相続税以外にかかる税金をまとめました。

①不動産取得税(課税されない場合が多い)

不動産取得税は、不動産を取得した際に課される税金です。営利目的で不動産を売買した時に発生します。

相続による取得の場合は原則として非課税です。相続は営利目的ではなく、家族が亡くなることで半強制的に発生し避けられないからです。

相続においては通常、不動産取得税はかからないので、ここはあまり気にしなくて大丈夫ですよ。

②登録免許税

相続登記、名義変更のために法務局へ支払う手数料です。相続により不動産の所有権名義が移転する場合、登記手続きを行う必要があります。この登記に際して登録免許税が発生します。

相続の場合:相続人への遺贈の場合は不動産評価額の0.4%

基本的に印紙を買って貼付しますが、オンライン登記申請の場合はそれ以外の納付も可能です。

③固定資産税

相続後、毎年発生する税金として固定資産税があります。

固定資産税は、所有している不動産に対して課されるもので、実家がある市区町村から課税案内が来ます。

固定資産税は毎年1月1日現在の固定資産評価をもとに課税されます。

親が亡くなり相続登記が終わらない中では「相続人・現所有代表」ということで仮の相続人で課税案内が行きます。実家の不動産がある以上、払わなくて済む選択肢はありません。

税金は複雑ですが、相続時精算課税制度やさまざまな控除制度を用いることで、各種税金を下げられます。相続に詳しい税理士に相談しながら進めると、トータルでも相当な節税につながるでしょう。

売却前に知っておくべきこと④実家の名義変更について

親の土地や家は、自分の名義でないと売却することはできません。

相続で受け継いだあとは、相続登記によって不動産の名義変更をしましょう。

相続登記は相続開始(亡くなった日)から3年以内が義務です。

相続から3年以内に登記を行わないと10万円以下の罰則が科されます。

以下、名義変更の手続きの流れや、必要なものについてお伝えします。

①名義変更の手続き

名義変更の手続きは以下のような流れになります。

STEP
必要書類を集める

以下で詳しく説明します。

STEP
登記申請書の作成

自分で作成します。

STEP
不動産の所在地(実家のある場所)を管轄する法務局にて登記申請
STEP
登記完了後、登記識別情報などの書類を法務局から受領

実家だけの名義変更や相続登記であれば、自分でも手続きすることも可能です。しかし、複雑な手続きが多いため司法書士に依頼するのがベターでしょう。不動産仲介業者に相談すれば紹介してもらえる場合もありますよ。

②名義変更に必要な書類と料金

実家の名義変更に必要な書類は以下の通りです。

入手方法必要書類
市町村役場・亡くなった方の出生から死亡までの戸籍
・各相続人の現在の戸籍
・不動産を相続する相続人の住民票
・亡くなった方の住民票除票または戸籍の附票(登記上の住所とのつながりが分かるもの)
・法定相続以外の割合で名義変更する場合は、遺産分割協議書
・遺産分割などを行っている場合は、各相続人の印鑑証明書
・対象となる不動産の固定資産評価証明書
自分で作成・登記申請書
・遺産分割協議書
法務局不動産の登記事項登録証明書
(登記申請書を作成するために必要)

③名義変更にかかる費用

名義変更にかる費用

  1. 登録免許税
  2. 必要書類の費用
  3. 司法書士の費用

名義変更の登記にかかる登録免許税は、固定資産税評価額の0.4%です。

戸籍などの収集に必要な費用は1通300円~750円×必要枚数分で、司法書士に登記手続きを依頼した場合は、およそ10万~15万円程です。

実家の名義変更について詳しい手続きは法務局がまとめています。こちらも合わせてご覧ください。

相続登記・遺贈の登記の申請をされる相続人の方へ(登記手続ハンドブック)

実家を売却する準備

実家売却前に準備すること
実家を売却する準備
  1. 実家の市場価値(相場)の把握
  2. 売却のための実家のリフォームやクリーニング
  3. 実家処分、売却に必要な書類の準備

実家を売却して処分したい場合、所定の準備が必要になります。

家の郵便受けに「不動産処分希望の方、高価で買い取ります」といったチラシを目にしたこともあるかと思いますが、そのような業者にお願いしなくても、準備をすれば自分で実家の処分ができますので安心してください。

以下、不動産を売却する前に準備することをお伝えします。

売却準備①実家の市場価値(相場)の把握

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実家を処分する際に高く売れることに越したことはありません。そのため事前に実家がどのくらいで処分・売却できるのか把握しておきましょう。

不動産の評価については不動産鑑定士による「不動産鑑定と、不動産仲介業者による「不動産査定があります。

不動産鑑定不動産査定
専門資格を持つ人による公的な評価のこと。
複雑な手続きや法的な手続きが伴うため少しハードルが高め。
不動産仲介業者、不動産会社により不動産の価値や価格を判断すること。
不動産鑑定に比べて低コストで手軽に行えるのが特徴。

不動産鑑定の場合、専門資格を持つ人により不動産の評価が行われます。複雑な手続きや法的な手続きが伴うため、不動産の知識が少ない方にとってはハードルが高いといえるでしょう。

一方、不動産査定は不動産仲介業者、不動産会社の経験やデータに基づいて「どのくらいなら売れるか」を判断します。

民間業者に価格査定を依頼するので、車の買い取りなどと同じように複数の不動産仲介業者に査定を依頼する「相見積もり」を取ることができます。

一般的には手軽に行える不動産査定を選択する方が多いですよ。

不動産鑑定についての補足

不動産鑑定書は社会的信頼があり、売却時の買いたたきを防ぐことができます。正式な不動産鑑定には数十万円以上の費用がかかりますが、簡易鑑定なら10万円前後で依頼できます。大型物件では正式鑑定が必要ですが、実家の売却などの場合は、簡易鑑定でも十分です。

売却準備②売却のための実家のリフォームやクリーニング

実家が少しでも高く売れるために、リフォームやクリーニングを行うことも大切です。

売却後、不動産仲介業者や不動産会社の場合、独自にクリーニングを行いますが、少しでも見栄えをよくするためにはクリーニングを入れた方が良いでしょう。

不動産仲介業者を利用する場合は、提携するリフォーム業者を紹介してもらえる可能性もありますよ。

もちろん、不動産仲介業者はそこからもマージンを取るので高めになります。

リフォームやクリーニングを検討している方は、不動産仲介業者などや専門業者に確認してみましょう。

売却準備③実家を処分・売却するのに必要な書類を集める

実家の処分、売却にあたっては以下の書類が必要になります。

不動産は登記しなければならないものですので、現在の権利関係がどうなっているか公的に証明できる書類が必要です。

必要な書類
相続登記完了証
・登記識別情報通知
実家の権利が親から自分に移転したことを証明する登記。司法書士や弁護士の方が手続きを行い、相続登記完了証と登記識別情報通知というものを受け取ります。
・不動産の
登記簿謄本
実家の土地建物の登記簿謄本を付けることで、権利関係や抵当権の状態がわかります。実家が抵当権に入っている場合は、その評価は大きく下がり売却しにくくなります。親の債務(借入)も相続されるので、その債務が実家と関係していればその解消を優先する必要があります。
固定資産税
納税通知書
市区町村から毎年1月1日現在の不動産評価を基にした固定資産税通知書が届きます。上記のように固定資産税も実家所有者の義務になります。実際に自治体が実家の不動産をどのように評価しているかわかります。親名義の場合もありますが、こちらも添えて出します。
・住民票
・戸籍謄本など
相続人の住民票、亡くなった親の除籍謄本、法務局作成の「相続一覧表」などを提出し、本当に相続によって実家を入手されたのかチェックします。
全部必要というわけではありませんが、不動産仲介業者の指示に従って提出をお願いします。

実家を売却する3つの方法

実家を売却する方法
実家を売却する3つの方法
  1. 不動産仲介業者を通じた売却
  2. 不動産仲介業者を介さず直接売却する
  3. 不動産買取業者(仲介業ではない業者)への売却

実家を売却する際の方法や概略、メリットデメリットについて説明していきます。

売却方法①不動産仲介業者を通じた売却

不動産仲介業者を通じた売却
メリット
不動産仲介業者を通じた売却
デメリット
複数の業者に比較検討できる
事前に信用や評判を調べられる
スムーズに売却を進められる
仲介手数料が発生する

不動産を売却する際、まず信頼できる業者を選ぶことが重要です。

業者選びのポイントとして、実績や評判、提案力をチェックすることが挙げられます。また、複数の業者に相談し、買い取り金額を比較検討するのも効果的です。

不動産仲介業者を利用する最も大きなメリットは、専門知識や業界のネットワークを活用して、スムーズに売却を進められる点です。

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一方で、仲介手数料が発生し、売却価格に影響を与える可能性があることがデメリットとなります。

売却価格仲介手数料の上限
売却価格が200万円以下売却価格の5%
売却価格の200万円超から400万円以下の部分売却価格の4%
売却価格の400万円を超えた部分売却価格の3%

不動産の仲介手数料は、売却価格により仲介手数料の上限が定められています。場合によっては、数百万円単位で手数料を支払うことになる可能性もあります。

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売却方法②不動産仲介業者を介さず直接売却する

不動産仲介業者を介さず
直接売却するメリット
不動産仲介業者を介さず
直接売却するデメリット
短期間で売却できる可能性がある
仲介手数料を節約できる
不動産売買サイトを使えば、直接購入希望者と交渉できる
希望通りの価格で売れないこともある
修繕の度合いにより購入者ともめるケースもある
自分で交渉や手続きを行う手間がかかる
トラブルがあったとき誰もサポートしてくれない

仲介業者を介さずに不動産を売却する方法もあります。

代表的な方法は「不動産オークション」と「不動産売買サイトを活用」です。

オークションでは、購入希望者が入札し、最も高い価格を提示した人が物件を購入します。この方法は、短期間での売却が可能である一方、必ずしも希望通りの価格で売れるとは限りません。

またクリーニングやリフォーム、修繕の度合いによってはもめごとになるケースも。

不動産オークション
不動産オークション

不動産売買サイトを活用するメリットは、不動産仲介業者に依頼するよりも安くなるため、仲介手数料を節約できます

また不動産売買サイトは、直接購入希望者と交渉ができるという特徴もあります。しかし、売主自身が交渉や契約手続きを行う必要があり、時間や手間がかかる点には注意が必要です。

トラブルがあったとき、自分で弁護士を探さなければならず、結果的にコストがかかってしまうことも。

売却方法③不動産買取業者(仲介業ではない業者)への売却

仲介業者以外の業者へ
売却するメリット
仲介業者以外の業者へ
売却するデメリット
売却が迅速に進む
予算の見通しが立てられる
市場価格よりも買取価格が低くなる可能性がある

不動産を迅速に売却したい場合、不動産買取業者に依頼する方法もあります。

買取業者は、仲介業者とは異なり、物件を直接購入するため、売却が非常にスピーディーに進みます。また、買取価格が事前に確定するため、予算の見通しが立てやすい点も魅力です。

ただし、買取価格は市場価格よりも低くなる傾向があるため、希望価格での売却が難しいことがデメリットとなります。

実家の処分を急がないならば、あえて不動産買取業者に依頼する必要はないでしょう。

不動産売却の方法をお伝えしました。

不動産売却にはさまざまな選択肢があります。それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、最適な方法を選び、家の売却を成功させましょう。

売却手続きと契約の流れ

続いて、実家を処分、売却するための手続きに入ります。

家の売却は金額が高いため、一般的に事前に不動産仲介業者などから「手付金」を受け取ります。そして不動産の売却・処分を完了したのちに残りの差額分が振り込まれるという流れになります。

実家の売却契約の締結

実家売却の締結 売買契約書

実家を売却する際は、売買契約書を取り交わします。

契約書には、売主と買主の合意内容が詳細に記載されており、後々のトラブルを防ぐためにも内容をしっかり確認することが不可欠です。

特に、契約時に買主から支払われる手付金や契約解除に関する条件については慎重にチェックする必要があります。

売却契約時に確認すべきポイント

  • 物件の詳細
  • 売買価格
  • 支払い方法
  • 引き渡し日
  • 特約事項など

実家の引き渡しと支払い

引渡しと支払い

契約が無事に締結された後、実家の引き渡しと買主からの支払いです。

引き渡しの流れとしては、まず物件の状態を確認し、問題なければその後、鍵や必要な書類を買主に渡します。

引き渡しは、支払いと同日に行われることが一般的(同時履行)です。支払い時には、残りの代金(売値-手付金)の受領や登記の移転など、さまざまな手続きが必要です。

実家売却後に行う重要な手続き

実家売却後に行う重要な手続き
  1. 売却益に対する税金の計算・支払い
  2. 控除や減免措置を利用して税負担を下げる

実家を売却した後に行う重要な手続きについて説明します。

①売却益に対する税金の計算・支払いを行う

実家の売却で利益が出た場合、その利益に対して所得税(譲渡所得)が課されます。

この税金は売却した翌年に確定申告で申告しなければなりません。具体的な税率は、所有期間が5年以内か5年以上かで異なり、長期間所有している場合には税率が低くなります。

また、売却益が少ない場合や一定の条件を満たす場合には、控除や減免措置を受けることが可能です。

②控除や減免措置を積極的に利用して税負担を下げる

税法で認められた特別控除や減免措置を利用することで、実家売却による税金負担を軽減することができます。

たとえば、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例や、居住用財産の特別控除といった制度を活用することで、納税税額が大幅に減る可能性があります。

これらの措置を受けるためには、複雑な計算や手続きが必要ですので税理士などに相談し、手続きしてもらいましょう。

税理士に依頼する分、
費用がかかりますが節税できる金額も大きいですよ

以上が実家の売却における主要事項です。売却前後の手続きを確認し、実家を高く、かつ節税して売却できるようにしてください。

自宅売却以外の処分方法

売却以外で実家を処分する方法
  1. 不動産信託を活用する
  2. 不動産会社に賃貸物件として管理してもらう

誰も住むことがない実家ですが、売却するだけが処分方法ではありません。

方法次第では、安定した収入が得られる可能性もあるため、ある程度の実家の規模が大きい場合は以下の売却以外の選択肢を視野に入れると良いでしょう。

売却以外の方法①不動産信託を活用する

実家を売却以外に処分する方法 投投資信託を活用

まず一つは、不動産信託を活用する方法です。

信託とは、実家を信託会社に預け、その管理や運用を任せる仕組みです。細かい手続きも含めてすべて信託会社にアウトソーシングできます。

信託会社は、物件の運用(貸す)から得られる収益を計算、契約に基づいて分配します。これにより、手間をかけずに安定した収入を得ることができます。ただし、不動産屋に管理させる場合と比べて、手間がかからない分収入も少なくなります。

不動産信託は一軒家というより、
マンションなどを持つ方が対象ですね!

売却以外の方法②不動産屋に賃貸物件として管理してもらう

売却以外の処分方法 不動産屋に賃貸物件として管理してもらう

次に実家を貸家にし、不動産会社に賃貸管理業を任せる方法です。賃貸によって定期的な家賃収入を得ることが可能で、売却せずに長期的な利益を享受できます。

ただし、物件の維持管理や賃貸者との契約管理など、継続的な手間が発生する点に注意が必要です。実家の「大家」になることで、さまざまな手続きが伴います。

自分の体が元気なうちは賃貸に出す方も多いですよ!

これらの売却以外の方法を検討することで、実家を有効活用し、資産価値を最大限に引き出すことが可能になります。

まとめ~不動産仲介業者に一括して実家の処分、売却を依頼するのもあり!

この記事のまとめ
  • 実家売却前に相続の手続きをすべて済ませる
  • 実家の相場を調べるには一括査定が手ごろに行える「不動産査定」がおすすめ
  • 比較検討が可能な不動産仲介業者を通しての売却がすおすすめ
  • 実家の処分方法には不動産信託と、賃貸物件として貸出す方法がある

この記事では親が死亡した後の実家の処理の方法として、家の売却手順や売却以外の方法について解説してきました。

実家を売却することが決まっているなら、不動産仲介業者に依頼するのも1つの手です。不動産仲介業者ならば専門家を紹介し、ワンストップサービスで相続登記、名義変更、売却、相続税の納税まで可能になる場合もあります。

急な相続で実家を引き継ぎすることになっても、時間的猶予は比較的あるので慌てずに対処するようにしましょう。

実家の処分、売却以外の方法も考えながら後悔のない取り組みを選択していきたいですね。

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